1.離婚の基礎知識
2.離婚にあたって決めること
3.離婚協議書・離婚届の作成
4.離婚について相談をしたい!
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(1) 裁判離婚とは?
協議離婚、調停離婚、審判離婚でも、夫婦2人が離婚の合意に至らなかった場合で、どうしても離婚をしたいという場合は、裁判所に離婚の訴えを起こすことができます。
法律では、家庭裁判所の調停を経ないと、離婚訴訟を起こすことはできないと定められており、裁判離婚は離婚の最終手段となります。
裁判離婚の一番の特徴は、裁判所で請求が認められた場合、強制的に離婚を決められるという点です。この決定には、必ず従わなくてはいけません。
(2) 裁判離婚ができるケース
上でお話したように、裁判離婚をすると、強制的に離婚が決められる可能性がありますので、裁判離婚ができるケースというのが法律で決められています。
次に紹介する5つにあてはまらない場合は、裁判離婚をすることはできません。
不貞行為
夫婦の一方が、自由な意思に基づいて他の異性と性的な関係を結ぶことです。同性愛の場合も同様です。性交を伴わない場合でも、「婚姻を継続しがたい重大な事由(5号)」に該当する可能性があります。
悪意の遺棄
正当な理由もなく、同居協力扶助の義務(752条)を果たさない場合です。例えば、「生活費を支払わない」、「同居の拒否」、「家からの追い出し」などが考えられます。
3年以上の生死不明
生死不明の原因は問われません。生存を推定させる最後の事実があったときから、期間のカウントを始めます。例えば、本人から来た手紙や、第3者の証言も、生存を推定させる材料となるでしょう。
回復の見込みのない強度の精神病
病名ではなく、正常な精神状態を失って、夫婦としての協力扶助義務を果たすことができず(752条)日常生活に支障をきたす症状がある場合です。この状態に該当するかどうかは、専門家の鑑定を基に法律的判断がなされることになります。
婚姻を継続しがたい重大な事由
配偶者から虐待・侮辱を受けた場合、配偶者が犯罪による処を受けた場合、親族との間が不和である場合、異常な性行為の要求・性交拒否・性交不能、性格の不一致・愛情の喪失・人生観の違いなど精神的結合の欠如、不貞に類する不信行為、重病、勤労意欲の欠如、浪費癖による生計不能、過度の宗教活動など、様々なケースが想定されます。
裁判離婚では、この「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるとして、訴えを起こす人がほとんどです。
(3) 裁判離婚の流れ
訴状を作成し、正本と副本の計2通を家庭裁判所に提出すると、裁判所から、相手方に訴状が送られ、裁判の期日が指定されます。
その後、口頭弁論といって、お互いの主張を言い合う機会が設けられ、最終的に両者の言い分を聞いたうえで裁判官によって判決が下されます。
裁判官が、離婚を認める旨の判決を下し、当事者どちらも不服がない場合は、判決から2週間が経過したとき離婚判決が確定します。
離婚届に必要事項を記入し申し立て人の欄に署名捺印の上、「判決書謄本」と「判決確定証明書」を添付して10日以内に役所に届出をしたら、離婚が成立します。
なお、離婚裁判の約8割は、裁判の開始から半年以内に最終判決が下されています。
(4) 裁判離婚にかかる費用
離婚裁判を行う場合には、手数料と訴状に貼る収入印紙、相手方に送達するための郵券などが必要となります。
手数料は、請求する金額によって異なり、請求金額が、95万円以下なら一律8,500円ですが、それを超えると金額に比例して手数料が高くなります。また、財産分与の申立てをする場合は9,000円が別途かかります。
これらの費用については、裁判に負けたほうが負担することとなります。
裁判にかかる費用については、裁判所が作成している一覧表のデータがありますので、参考にこちらをご覧下さい。
また、弁護士に依頼した場合、訴訟費用とは別に弁護士への着手金や報酬金がかかります。これは裁判の勝敗に関わらず支払わなければならないので注意しましょう。
(5) 裁判離婚のメリット・デメリット
裁判離婚のメリットは、他の離婚手続きと違って、判決に強制力があるという点でしょう。
他の離婚手続きの場合は、離婚が成立するかどうかは、あくまで相手方次第という側面がありましたが、裁判離婚の場合は「判決」という形できちんとした答えを出すことができます。
なお、裁判離婚のデメリットは、お1人では手続きを進めるのがなかなか難しいという点です。
裁判となると、専門的な知識が必要となり、また平日裁判所に出向いていただく必要があります。
夫婦の間の問題を裁判官に申告しなくてはいけませんし、精神的にもつらい場面があるかと思いますので、離婚裁判となると弁護士を依頼される方が多いでしょう。
離婚裁判を弁護士に依頼すると、弁護士費用が必要となりますので、経済的な負担はどうしても増えてしまいます。
(6) プライバシーへの配慮
離婚裁判においては、夫婦としての生活の状況や、経緯など、プライバシーにかかわる事実が、裁判官をはじめ、第三者に明らかになってしまいます。
裁判は、公開して、誰もが見学することができるのが原則なのです。しかし、いくら離婚をしたいからといっても、どうしても他人には知られたくないという内容もあります。
こういった要請を受けて、平成16年4月の人事訴訟法が改正され、離婚裁判において、離婚原因に直接かかわる私生活上の重大な秘密に関するような尋問を行う場合は、裁判を非公開にできるという制度が誕生しました。
